以前のブログで、「私は、相場の何たるかを知らず、何の勉強もすることなくトレードを始めたため、後々とんでもない洗礼を受け、打ちのめされることになります」と書きました。
今日は、株を始めてからしばらく経って、どんな洗礼を受けたのかを詳しく書きます。
今でもトラウマになっていて、思い出すだけで気が滅入るのですが、なんと、1銘柄で100万円以上(総資金の25%以上)もの損を出してしまいました。
給料の数か月分にも相当する大金で、初めての大損でした。
1単元150万円以上もする値がさ株を買ったのですが、一度も含み益となることもなく、結局、数か月後に40万ぐらいで投げ売りました。
何か月もジリジリと下がり続けるのを見て、後悔と迷いと絶望感で一杯でした。
「なぜもっと早く売らなかったのか」
「売った後に買値まで戻ったら悔しい」
「今すぐ売るべきなのは理解しているが、どうしても売のボタンをクリックできない」

一方で、ここまで損が大きくなると、現実逃避もしていました。
「今さら損を確定させても負ける額は大して変わらないから、とことん耐えてやる」
「別の銘柄の時と同じように、一時的に下がっても、いずれは買値に戻るに違いない」
「まだ含み損に過ぎず、確定させるまでは損じゃない」
株価の下げが、1日に20万円も30万円もの急激なものであれば、驚いて我慢できずに売ってしまったのでしょう。
ですが、1日に数千円~数万円程度ジリジリと下がるだけだと、なぜか人は耐えられてしまうのです。人間の本能的なものだと思います。
買ってからずっと、「いつかは買値に戻るはず。戻ってくれ」という淡い期待を持っていました。
しかし、とうとう損が100万円を突破したのを見て、「もうダメだ。楽になりたい」という感情が爆発し、やけくそで投げ売ってしまいました。

これまでの人生で経験したこともない大きな損を目の当たりにして、しばらくの間は呆然となり、「相場とは、なんて恐ろしいところなんだ。もう見たくもない」と落ち込みました。
これで「相場で簡単にお金が儲かる」という勘違いは完全に消え去り、自分の無力さを思い知りました。
ロスカットの重要性が言われているのは知ってはいましたが、このツライ経験のおかげで、少ない損のうちにロスカットしないと、とんでもないことになると身を持って知ることができました。
本やネットを勉強するよりも、100倍いや1,000倍以上の説得力がありました。あまりにも高い授業料でした。