ナンピン買いは必勝法なのか

負け組の心理
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私は、株価が下がっている株が割安でお買い得に見えるのと同じような心理で、昔は、よく「ナンピン買い」をしていました。

買ってから株価が下がると、例えば、1,000円で100株買ったものが、900円まで下がったときに100株ナンピン買いすれば、平均取得単価は950円に下がります。

さらに安く買える上に50円株価が戻るだけで、プラママイナスゼロになり、さらに上がれば、儲かる金額が2倍となってウハウハで、一石二鳥です。

個人投資家のブログの中には、「株価が下がる度に無限にナンピン買いすることで、高確率で勝ち続けて大儲けしている。」と自慢しているものもありました。

しかし、一見、いいことずくめに見えるナンピン買いでは、痛い目を見ました。

何度かは、ナンピン買いで平均取得単価を下げられたことで、トントンで逃げられたり、プラスになることが続き、必勝法ではないかと思った時期もありました

しかし、すぐに来るべきものが来ました。

そのときも、最初の数回は「割安で追加で買えてラッキー」程度に思っていました。

さらに株価が下がって、含み損が数万円になっても、「いつもどおり、そのうち反転するから大丈夫、大丈夫」と余裕でした。

ところが、その後も株価は下げ止まらず、ナンピン買いが続き、持ち株の総額と含み損の額がさらに大きな額になって、初めて「もしかしたら危ないかも。怖い」と思うようになりました。

さらに株価が下がると、「もう引くに引けない。損を取り返すためにはナンピン買いを続けるしかない」と怒りと焦りで自暴自棄になりました。

無情にも株価は下がり続け、損を取り戻すために、半分は「あきらめの境地」、半分は「淡い期待」で、目をつぶって更なるナンピン買いを続けました。

しばらくは頑張って損に耐えたのですが、株価は一向に戻らず、数十万円の含み損を見続けるのに耐え切れなくなると、ブチギレて売ってしまいました

これまでナンピンで勝った額の何倍もの損でした。

当時は、そもそも割安になった下げトレンドの株を買っていたので、下げ続けるのは当たり前なのかもしれません。

せっかくナンピン買いで平均取得単価が下がっても、何の意味もありませんでした。むしろ傷を広げるだけでした。

今なら、株価が上がると予想したのに下がっていくのであれば、あきらめてロスカットしようと思えるのですが、当時はそう思えませんでした。

もっと後で知るのですが、世間的にも、ナンピン買いは「コツコツ勝って、どかんと負ける」の典型のようで、決して必勝法と呼べるものではありませんでした。

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