大口トレーダーの視点に立ったトレード(その1)

勝ち組のトレード
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前回ラウンドナンバーを突破した直後にエントリーしてもうまくいかなかったことを書きました。
今回は、うまくいかない理由を書きたいと思います。

今回の話は、ラウンドナンバー(1,000円、5,000円など切りのいい数字)だけでなく、レンジ相場のサポートライン・レジスタンスラインの突破(いわゆるブレイクアウト)にも共通するものです。

少し勉強したトレーダーであれば、ラウンドナンバーの突破やブレイクアウトを使った手法を使っている者も多いと思われます。
つまり、これらの手法は教科書的なトレードであり、当然、大口トレーダーに、その手口が見抜かれています

私のような資金の少ない個人投資家が真正面から大口トレーダーに立ち向かっても勝てるはずもなく、いかに大口トレーダーの餌にされないか、大口トレーダーと同じ方向でトレードするかが大切になってきます。

つまり、われわれ個人投資家が株で勝つためには、大口トレーダーの視点を持ってトレードすることが必須になります

大口トレーダーには、個人投資家が想像できないような苦労があると言われています。
それは、資金が大きいため、株価を上げずに多額の株を買い集めることや、株価を下げずに多額の株を売り抜けることが難しいということです。

個人投資家がトレードしても、よほど売買代金が少ない銘柄でない限り、株価を大きく動かすことはあり得ません。

しかし、何億、何十億以上の資金を基にトレードしている大口トレーダーは、相当、売買代金が大きい銘柄でなければ、自ら株を買うだけで株価が大きく上がってしまい、平均取得単価が不利になってしまいます

このため、平均取得単価を上げることなく、株を買うためには、それなりの工夫が必要になってきます。

では、大口トレーダーはどうしているのか…。
平均取得単価を上げずに株を大量に買うためには、教科書どおりのトレードをする多くの個人投資家が株を売る又は売らざるを得ないポイントを作って、そこで買うのです。

大口トレーダーは、ある銘柄の出来高を急増させて大陽線を作りながらラウンドナンバーを少し突破させます。これにより、個人投資家の注目を集め、順張りの買いを誘います

その後、個人投資家が損失を我慢して持っていられない地点(前日安値や、直近安値などの節目)まで株価を逆行(いわゆるだまし)させてロスカットさせます。そして、そのロスカットされた株を買い集めます

また、だましを発生させることで、ラウンドナンバーを突破した際に順張りで買った個人投資家に持ったままにさせないのは、多くの個人投資家がエントリーしてしまうと、その後さらに買ってくれる者が減ってしまい、株価が順行しなくなってしまうからです。

ロスカットされた後に再び1,000円を超えてきたときに買う個人投資家や、再びロスカットになるのではないかと恐れて1,000円を超えてすぐに買えなかったが、そのまま株価が上がるのを見て乗り遅れてなるものかと慌てて飛びついてくる個人投資家の心理を利用して、大口トレーダーは株価を上げていくのです。

そうやって、大口トレーダーは、出来高を伴って株価を上昇させながら、個人投資家の大量の飛びつき買いを利用し、株価を下げないように大量の株を売り抜けています。

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