トレードを始めてから勝てるようになるまで、これまでトレード手法についていろいろと工夫を重ねてきました。
この中で何が一番難しかったかというと、エントリー後に自分が思ったとおりの方向に株価が順行した場合に、いつ利益を確定させるかでした。
トレードを始めた頃は、株価が自分のエントリーした方向と逆行した場合にロスカットすることが難しく、塩漬けにして大損を繰り返していました。
しかし、エントリーしたポイントから数%逆行するか、直近安値を割るなどした場合にはロスカットすると決めてしまい、エントリー時に合わせて逆指値のロスカット注文をしておくことで、なんとかできるようになりました。
ロスカットについては、どんなに大きくても概ね5パーセント程度の損で止めるようにと決めていましたので、それほど難しくなく、習慣づいてしまえば単純な作業でした。
それに対して利益確定は全く違いました。
私の場合、勝率3割程度で、ロスカット(損失)を2%~5%としていたため、リスクリワードを考えると、利益確定は少なくとも10%程度は必要と考えました。
この最低10%をベースに、直近高値に達するとか、N波動の値動きとなることなどを踏まえて利益確定ポイントを想定しておくのですが、なかなかそのとおりに実行できませんでした。
なぜ決めたとおりに実行できないのか分かりますか…。それはもっと儲かるのではないかという「強欲」のためでした。
この「強欲」が厄介でなかなか取り除けませんでした。というか今でも制御が難しいです。
これまでの経験からみると、東証一部の株で10%程度、値動きの激しいマザーズ、ジャスダックなどの新興市場の株では20%~30%が1つの株価変動の波の上限のように感じます。もちろん一波動でもっと変動するケースもありますが…
これ以上欲張ると、一旦は株価が逆行し、特に、新興市場の株は、一気に急落することも多いので、注意が必要です。
ただ、先にも書いたとおり、私は利益確定のポイントを決め打ちで注文することが苦手で、あらかじめ想定していたポイントに到達しても、どうしても利益確定することができませんでした。
このような状況であったため、損失はロスカットにより順調に積みあがるものの、利益は10%もあったものがトントンになったり、わすが2%~3%に削られてしまうなどし、どうしてもトータルで勝つことができませんでした。
では、どうして勝てるようになったのか不思議ですよね。
この利益確定できないという「病気」を解決させたのがトレーリングストップという手法でした。
トレーリングストップというのは、前日の安値を割ったら、そこで利益確定させるというもので、前日にあらかじめ逆指値で注文しておくことで確実に確定させることができるようになりました。
このトレーリングストップという手法は、私にとってトータルで勝ちにつながる「魔法の手法」でした。
これにより、できる限り利益を伸ばしたいという感情との折り合いがつくようになりました。
もう一つの利益確定の方法として使ったのが、複数単元の株を持っていた場合、その一部を10%などの決め打ちで利益確定してしまうことでした。
これにより一部を利益確定した後に株価が上がっても下がっても、ある程度「仕方ないか。」と思えるようになりました。
ただ、天井で利益確定することはまず無理であり、いずれにしても後悔や不満が残るものと割り切るしかないと思います。トレードとはそういうものなのでしょう。