コロナショックが起きてから、もう1年半以上が経過しました。
あの時は、日経平均が23,800円から16,500円まで、なんと30%以上も急落し、多くの個人投資家が相場から退場させられたことと思います。
新型コロナでこれから人類がどうなっていくかの存亡の危機で、社会や経済がめちゃくちゃになってしまうとの恐怖から株がたたき売られました。
一気に株が売られたため、一旦は、ある程度リバウンドするのは予想できたでしょうが、その後については、ほとんどの個人投資家は、「これから企業の業績が悪化し、株が下がり続ける」と考えたのではないでしょうか。
実際に、経済アナリストなどの論調も、そのようなものがほとんどでした。
ところが、その後の展開は皆様のご存じのとおり、株価は戻し続け、なんと8か月後には暴落前の水準を突破し、一旦は3万円を超えるところまで上げていきました。
このような展開を一体誰が予想できたでしょうか。多くの個人投資家は理解に苦しむことでしょう。
また、実際に企業の業績が悪化しているのに、なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
その理由は何なのか、結論を言うと…。
トレーダーは、その理由を考える必要はありません。考える意味もありません。
トレーダーにとって、相場の値動きに従うことが全てです。相場格言の「相場のことは相場に聞け」というやつです。
自分の考えや信念にとらわれてトレードすると、とんでもないことが起こります。
考えてみてください。「コロナの影響でこれから株が下がり続けるのが当然であり、間違いない」と考え、株を空売りして現在まで持ち続けていたら、どうなっていたでしょうか。
暴落のリバウンド後に、私も一時期空売りしましたが、思うように株価が下がらず、何度も損をしました。
ただ、ルールどおり数%でロスカットしていたため、大きく損することはありませんでした。
そして、そのうち、業績が悪化しても株価は下がらないと思うようになり、買いに転換するようになりました。
相場では、大勢の者がこうなると容易に予想できることは、実際には起きません。
だからこそ、個人投資家の9割以上が株で負け続けているのです。
今回のコロナショック後の相場の動きが、そのことを如実に表しています。
将来、「相場のことは相場に聞け」の実例として、「株の教科書」に載るのではないでしょうか。
では、あまのじゃくな相場に対処するために、われわれ個人投資家はどうすればよいか…
先程も書きましたが、その方法はただ一つ。エントリー後に株価が逆行したら早めにロスカットすること。これに尽きます。