私が負け続けていた頃のトレードを踏まえた、負けるためのトレード手法「その4」は、1つの株に投入してよい資金の上限を決めていなかったことです。
株価が上がりそうな有望な株を見つけると、集中して投資したくなりますよね。うまくいけば、大きく儲かり、一気に資金を増やすことができます。
しかし、どんな株であっても、突然、倒産したり、悪材料が出て連続ストップ安になるなどして一気に株価が大きく下がったり、ゼロになってしまう可能性がないとは言えません。
もし、1つの株に資金の大半を投入してしまっていると、このような最悪の事態が発生したときに、大きな被害を受けることになります。
トレードする際に、最悪の事態を想定していなかった私は、資金数百万円のときに1単元150万円もする株を買ってしまいました。
そのあと株価が上がればよかったのですが、延々と下げ続け、我慢できずに売ったときには、100万円以上、資金の25%以上を失っていました。たった一度のトレードでです。

いつまでもロスカットしないのも問題ですが、それ以上に、そもそも1つの株に資金の3分の1も投入していたことが一番の問題でした。
この一度の損を取り戻すのに、結局何年もかかることになりました。
私の場合は、下げる途中で売っていれば、大きな損を防ぐことができたのですが、例えば、以前紹介した4連続ストップ安(11,710円→2,401円)で売りたくても売れなかったサンバイオでは、1単元買っていただけで90万円以上の損が避けられません。
このように、1つの株に資金の多くを投入するのはリスクがあり、いくつかの銘柄に分散させることが万一のときのリスク回避になります。
ただ、資金が少ないうちは、複数の銘柄に分散させること自体が難しいでしょうし、分散することによって儲けの効率が悪くなることもあるかもしれません。
では、1つの株に資金の何割までで投入してよいのでしょうか…
リスクの許容度は、人によってそれぞれなので、一概には言えませんが、買った会社が倒産して株価がゼロになったとしても受け入れられる、今後取り戻せると思える額(割合)にしておくのがよいのではないでしょうか。
ちなみに、私は、1つの株に投入する上限を総資金の15%までとしています。